自由にしかし楽しく!クラシック音楽

クラシック音楽の演奏会や関連本などの感想を書くブログです。「アニメ『クラシカロイド』のことを書くブログ(http://nyaon-c.hatenablog.com/)」の姉妹ブログです。

コメント・ご連絡はすべてツイッターにお願いします。ツイッターID:@faf40085924 ※アカウント変更しました。
※無断転載を禁じます。

『100歳まで弾くからね!』大平まゆみ(著) 読みました

shopping.hokkaido-np.co.jp

今回紹介するのは『100歳まで弾くからね!』大平まゆみ(著) です。発売日は2013年12月19日、北海道新聞社の本です。 

www.sso.or.jp

札幌交響楽団コンサートマスターを約21年半の長きにわたりつとめた大平まゆみさん。健康上の理由で2019年11月末日に退団されました。急なお知らせで、私たちファンは大変驚きました。そして言葉が軽いツイッターにおいて、日々消費される数多のトピックの一つとしてTLを流れていくのに違和感を覚えつつ、私は新しく配信されるニュース記事やファンの皆さんのツイートをただ追うことしかできませんでした。しかしその過程で、大平まゆみさんに著書があることを知ったのです。できればこのようなことになる前に読みたかったですが、それは今更悔やんでも詮無きこと。各通販サイトでも近くの本屋でも在庫が無かったため、私は図書館に予約を入れ、ようやく順番がまわってきて一気に読みました。エッセイの内容自体が波瀾万丈のドラマチックな人生で面白いのに加え、大平まゆみさんをよく知る皆様からの寄稿文や対談そして写真が充実しており、夢中になって読むことが出来ました。

本記事では私なりの感想を書きます。未読のかたは、できれば実際に本をお読みになった後こちらに目を通して頂けましたら幸いです。また私の考えはあくまで主観に過ぎませんので、参考程度にさらっと読み流して頂きますようお願いします。

内容に触れる部分は畳みました。続きは「続きを読む」からお進み下さい。

 (以下ネタバレあり)

本の冒頭「プレリュード」で本のタイトルになった言葉が出てきます。大平さんが40代最後の冬に娘さんお2人と沖縄の海に行き、何気なく「100歳までヴァイオリンを弾くからね!」と宣言されたのだそう。さらっとこんなことが言える大平さんもすごいですが、「すごい!そしたら今の2倍上手になれるね!」と応える娘さんたちだってすごいなと。そんな冒頭部分にハートをがしっと鷲掴みにされ、引き込まれるのは演奏と同じですね。本編もまるでヴァイオリン協奏曲のように3楽章構成になっていて、楽章の合間にトークが入るスタイルになっています。

本編に入る前に、当時の札幌市長・上田文雄さんはじめ直接大平さんを知るかた5名からのメッセージが。どこへでもヴァイオリンを抱えて出向き、その場にいる人も巻き込んでご自身ができることを精一杯やってこられた大平さんが、いかに様々な立場の人達に愛され信頼されているのかがよくわかります。どんなに言葉を尽くしても語りきれないのでしょうが、彼女の人間性については札響音楽監督(当時)の指揮者・尾高忠明さんが明確に言い表してくださっています。以下に本文から引用します。

僕は心から思う。「音楽性とは人間性そのものなのだ」と。
素晴らしい人間性の持ち主が、素晴らしい音楽を奏でる。これに尽きると思う。

いつもあれほどの音楽をタクトから導き出す尾高忠明さんがおっしゃるこの言葉は、どんな雄弁な言葉より説得力があります。そうですよね、その音楽を聴けば弾く人のお人柄がうかがえるのではないかと私も思います。そして、大平まゆみさんが奏でる音楽の素晴らしさは、聴けば誰もがわかります。

1st mov.は仙台で生まれ育った幼少期からお若い頃のアメリカでの留学と活動を経て帰国そして札響との出会いまで。クラシック音楽に親しんでいた家庭とはいえ、音楽家一家に生まれたわけではない大平さん。最初からヴァイオリン一筋ではなく、またヴァイオリンでもソリスト志望だったにもかかわらず、小さい頃からどんなオケでもコンマスを指名されたのだそう。「自分がそのポジションに合うように育てられていく」とおっしゃる通り、大平さんの資質を見抜いたかたが其処彼処にいたことと、大平さん自身が与えられた場でベストを尽くしてこられたことが札響コンマスへの道につながったのですね。中学時代は3年間東京に一人でレッスンに通い、その先生に東京の芸高の受験を勧められ、父に大反対されるも母は賛成で、受かって母と妹と3人で上京…こんなことはめずらしくはないのかもしれませんが、芸術家への道は家族ぐるみなんだなとしみじみ。そして印象的だったのは、チャンスは逃さず必ずものにする大平さんの勝負強さです。芸大進学後すぐにサンフランシスコ音楽院のオーディションの話があり、迷わず芸大の中間試験をすっぽかして受けに行き、授業料免除・生活費も出る条件で合格。芸大は休学ではなくすぱっとやめて渡米。幼い頃家族でアメリカで暮らしたことがあるとはいえ、その時代に若い女性が単身でアメリカに渡るなんて、よほどの覚悟がなければできないように私は思います。在学中には音楽院の学生が受かることはほとんどないというタングルウッド音楽祭のオーディションに合格、しかもコンマスになって最優秀の学生に贈られる賞まで受賞。すごすぎ…。大平さんは転機という転機すべてにおいて決断が早いですし、結果を出しています。

それでも技術面での行き詰まりを感じたり、交通事故に遭ったり、エイズが流行りだした頃で周りで若い人達が亡くなっていくのを目の当たりにしたり。画家や陶芸家といった物作りをする人との交流があった若き日の大平さんは「私には何も残っていない――。どんなに上手に弾いても消えていく音、次の日もまたいい演奏ができるという保証はない」と思い悩んだのだそう。しかし静岡の祖父が亡くなって「すべて自然に戻る。音も、消えていくからいいのかも」と思い直したとき、ラジオから聞こえてきたヴァイオリンの音色に涙があふれ「やっぱり私はやめられない。こういう演奏をしたい」と強く心に決めたのだそうです。自分の音楽に自信を失いかけた若い演奏家が、再起したのもまた音楽の力によるものなんて!「音楽の力」ってやっぱりすごいなと思います。ちなみにラジオから聞こえてきたその演奏は、世界的ヴァイオリニスト、ダヴィット・オイストラフによるブラームスのヴァイオリン協奏曲!

そして特筆すべきは、「(自分自身の芸術を極めるためではなく)聴いてくださる人のために弾いています」と自信を持って言い切る強さです。日本の芸大でもサンフランシスコ音楽院でも、芸術を極め自分の表現を磨くことこそがあるべき姿という空気だったそうで、そこに息苦しさを感じていたと大平さんは言います。以下本文引用。

芸術とは、音楽とは、1パーセントの愛好家のためにあるのではなく、残り99パーセントの人たちにもその素晴らしさを伝えていかなければ意味がありません。多くの人に愛されるメロディーを奏でることは、決して芸術的レベルが低いということではないのです。

これ、ツイッターで少し話題になった「クラシック音楽は格式高くあるべき」と考えている人達に読んでもらいたいですね。もちろん芸術を極めるタイプの演奏家は多く、その演奏も大変価値があるものなのでその存在を否定する意図はありません。しかし、大平さんのようなお考えの演奏家が札響のコンマスで本当に良かったなと私は思います。大平さんはコンマスとしての活動のほかに、積極的にアウトリーチ活動を続けてこられました。普段はクラシック音楽となじみが薄い99パーセントの人たちに直接音楽の素晴らしさを伝え続けてくださったことが、札響が我が街のオーケストラとして愛されている今につながっているのでは?アメリカの音楽院では、学習の一環としてカルテットを組みストリートミュージシャンさながらに街に出て演奏活動をされていたそうで、それが原点だとおっしゃる大平さん。しかし実績を重ね確固たる地位を築いた今でもアウトリーチ活動を続けているのは素晴らしいこと。技術や地位や年齢が上がるほど近寄りがたくなるタイプの演奏家とは違い、人々に見上げられるのではなく、すべての人たちの目線にまでおりてきてくださるのが大平さんなんだと私は思います。

もっとも、今でこそ物腰が柔らかく親しみやすい印象の大平さんですが、若い頃はオケの団員と衝突することもしばしばあったそう。帰国後しばらく在籍していた東響では指揮者の井上道義さんに「君はこれから苦労するわ」と半ばあきれ顔で言われたそうです。このあたりを包み隠さず書いているのも好印象。もちろんアメリカで身につけた物をはっきり言う姿勢は日本式とはなじまなかったでしょうし、男社会において若い女が自己主張すること自体がなかなか受け入れられなかったでしょうから、環境面での障害が多かったことは想像に難くないです。様々なエピソードをさらっと書いておられますが、今に至るまでには筆舌に尽くしがたいご苦労があったのでは?「周囲への気配りを意識しながら自分なりのスタイルをつくり、どうにかここまでやってこられたというのが正直な思いです」とのこと。一つ一つの積み重ねが大平さんの年輪となり、皆に頼られ慕われる今の大平さんになったことがよくわかる、第1楽章でした。

対談の1つめは炎の指揮者・小林研一郎さんと。お二方とも「気」を強く意識しておられるようでした。続く章でも大平さんは「気」について語っておられます。

2nd mov.は2人の娘さんの子育てとご自身の生活について。お仕事がお忙しい中で、シングルマザーとして子育てをするのは並大抵のことではなかったはず。子育て中は朝5時半起床で犬の散歩に行ってから、3人分のお弁当作り。お弁当には冷凍食品は使わない徹底ぶりです。きっかけは保育士さんにいつも同じ中身の弁当を注意されたからのようですが、それでも何事も手を抜かないのは「らしい」なと思います。学校への送迎での車中で宿題を見る等、送迎時間が大切な触れ合いの時間だったそう。娘さん達が小さい時から自分の考えを伝えられるよう「どう思う?」と問いかけ、大人の会話に参加させるようにしていたというのは、子供をつい構い過ぎていつまでも子供扱いしてしまう私は見習いたいところ。演奏旅行で家をあけることも多かったそうで、娘さん達は小学生の時から自分たちで料理をしていたとのこと。もちろん子育てにただ一つの正解があるわけではなく、それぞれの家庭でそれぞれのスタイルがあるわけですが、娘さん達を自立した女性に育て上げた大平さんは花丸の子育てをされたという印象です。

超多忙な大平さんがおっしゃる「時間を延ばす」が興味深かったです。同じ5分でもぼんやり過ごしたらあっという間で、考える事ややるべき事がたくさんあると時間は延びるように感じるのだそうです。大平さんは、移動中の車内では外国語講座を聞いて作曲家の母国語を音楽のように聞くことで曲への理解を深めたり、娘さん達の本棚からも借りて様々なジャンルの読書を欠かさなかったりと、大変な勉強家です。「さまざまな機会を通じて文学や歴史、自然などへの関心を深めていくことが、やがて音楽づくりにも役に立つのだと思います」は、その通りだと思います。

大平さんが大切にしている感覚、「気」についてのお話も大変面白かったです。「『気』は短いよりも長く、弱いよりも強く、小さいよりも大きく!」とご自身に言い聞かせているという大平さん。同じオケでも指揮者によって音はガラリと変化するし、指揮者の足音や握手した感触で指揮者が発する気あるいはオーラを感じ取りどんな音色になるか予想できる時があるそうです。コンサートマスターとして、お客さまや楽団員や指揮者に強い「気」を発したい、他の人とコミュニケーションをとるためには自分からエネルギーを発したいと大平さんは言います。私達がコンサートで「元気をもらった」と感じるのは、こうして奏者のかたが発している「気」によるところも大きいのかもしれませんね。

練習前には入念なラジオ体操と股関節をほぐす柔軟を。時には練習室を歩き回って演奏してみることもあり、身体感覚はとても大事にしておられるようです(練習中の写真が数枚掲載されていました)。曲の練習に入る前は必ずバッハの無伴奏曲を1曲弾いて精神統一。演奏会の曲を練習するときは、ただの繰り返しでは上達しないと毎回工夫を凝らして新鮮な気持ちで弾くようにしているそうです。「音楽を生きたものにするには、楽譜に書かれていることだけでなく、そこに書かれてなかった作曲家の思いを表現しなければならない」として、作曲家の顔写真や自筆譜を飾って練習することも。愛器「グランチーノ」に育てられているとおっしゃり、練習の時から「一回勝負」と、練習も本番もいつも緊張感を持って臨むこと。コンマスは指揮者にも楽団員にもつかない一匹狼であること。アマチュアのかたとの共演もプロのそれと変わらない、完璧さよりも前向きな姿勢がお客さんの共感を呼ぶとおっしゃる大平さん。日常の一つ一つが「本番」。ここまでの思いと日々の努力が大平まゆみさんをつくっているのだと思うと胸打たれます。コンマスは一年契約で、お若い頃は新聞の求人欄をチェックするのが日課だったと書かれていましたが、こんな骨の髄まで素晴らしい演奏家であるコンマス、札響は絶対に手放したくないに決まってますから!

対談の2つめは次女でソプラノ歌手の大平リリーさんと。お二人並んだ写真、親子でお顔がよく似ていらっしゃいます。色々な道があるからこそ、最初は音楽家を目指すことは勧めなかったという母まゆみさん。それでもいざ娘リリーさんが声楽の道を進むとなると一番応援したのもまた母まゆみさん。マナーには厳しかったこと、常に向上心を持つことを母が教えてくれたと、娘リリーさんはおっしゃっています。「芸術を極めるのに終わりは無い」は、真理なのだと思います。

3rd mov.は執筆当時に現在進行形だった活動について。写真もたっぷりあって文章と合わせて読むと音楽まで聞こえてきそうです。初めて札響ゲストコンサートマスターとして札幌に来たとき「北海道はアメリカみたいだな」と思い、正式就任してからは完成したばかりのKitaraで「オーケストラって、ホールによってこんなに音が変わるんだ!」と驚いたのだとか。練習会場の「札幌芸術の森」で受けるインスピレーションは格別とおっしゃっているのも札幌市民としてはうれしい限りです。PMFもよく聴きに行くそうですよ。札響とは切っても切り離せない尾高忠明さんやエリシュカさんについても語っておられます。演奏しているときはその時弾いている曲が世界で一番いい曲と思っているとした上で、疲れているときに聴きたい作曲家はドイツ三大Bに落ち着くのだそう。苦しんで苦しんだ末に生まれた音楽にひかれるのは、やはり大平さんが努力の人だからではないかと私は感じました。また、エマニュエル・パユさんや小曽根真さんほか共演したソリストとのエピソードは多々あり面白かったです。大平さんご自身も札響やアマオケでのソリスト活動をされており、「コンサートマスターとしてはプロですが、ソリストとしては今日がデビューだと思って弾きました」との言葉が印象的でした。ご自身もソリストの経験を重ねたことで、例えばベルリンフィルのような「そろっていない」おおらかさも大事だと考え、札響の若い団員たちにも個性を発揮できるよう「もっとのびのび演奏していいのよ」と伝えたいとのこと。

私は恥ずかしながら存じませんでしたが、札響は経営危機に陥ったことがあったそうですね。そんなとき大平さんは定期演奏会の「ロビーコンサート」や団員によるお見送りを先頭に立って行い、協賛企業のトップがいる宴席に呼ばれその場でヴァイオリンの演奏をして引き続き支援を得られたなど、ここでもお若い頃からの行動力を発揮。さらに稚内の難病の少女との交流や、CDレコーディング、ソロ活動では本格的なクラシックだけでない趣向を凝らしたプログラムで試行錯誤し、チカホや地下鉄駅構内でのストリートライブ等、コンマスとしてのお仕事もお忙しい中で様々な活動をされています。私がまとめて書いちゃうともったいない…皆さんはぜひ本そのものをお読みください。「99パーセントの人たちにその感動を伝えたい」と、やれることはすべてやる姿勢に頭が下がります。ちなみにこの本の執筆後のことで当然本には書かれていないませんが、2018年9月のあの地震の後には大平さんはお一人で被災地に行き演奏会を行っています。「音楽の力」には肉体的に元気になったり心を癒やしてくれたりするほかに、「記憶の力」があるとおっしゃる大平さん。東日本大震災のときには仙台のお母様を思い、そのお母様が口ずさんでいた「ユーモレスク」とご自身が通った小学校の校歌が頭に流れていたのだそうです。どんな場所にもヴァイオリンを抱えて出向き、心を込めて演奏される大平さん。その演奏を聴いた人達もきっと、大平さんが奏でる音楽とともにその時のことをはっきり記憶するのだと私は思います。

大平さんは「生き方と音楽はイコール」と言って、グレン・グールドフレディ・マーキュリーなどの名前を挙げ、彼らのように自分の枠を乗り越える生き方をしてみたいと様々なことに挑戦されてきたとのこと。ヴァイオリニストとして自分にしか出せない音づくりを目指すのと同時に、ゆとりを持って楽器を弾けるようになるすなわちゆとりのある人間になりたいとおっしゃっています。たとえ失敗しても「よしとしよう」と自分を労うことも必要とも。本書の終わりの方に書かれた文章を以下に引用します。

自分が努力してきた過程というのは自分にしか分からないもので、周りの評価を気にすることはありません。演奏上の細かいミスをマイナスととらえるのではなく、何よりも音楽の深さや素晴らしさを伝えられるヴァイオリニストになりたいと思っています。それこそが、本当の意味での「音楽の力」と言えるのではないでしょうか。
そのためには、私自身が自分にとって最高の師であり続けなければならない。自分と向き合い、自分で考え、自分で判断し、自分で行動する。すべて自分の責任で。他人に甘えることなく、自分だけの道を見つけることができたとき、私は本当に幸せな満足感を味わうことができるのだと思います。

そして最後に「後ろを振り返らずに、夢を語り続ける」として、タイトルにもある「100歳までヴァイオリンを弾き続けます」と締めくくり。ブラボー!ありがとうございました!


私はこの本を読みおえて、大平まゆみさんのことがますます好きになりました!そして、とても清々しい気持ちになれたのと同時に、大平まゆみさん退団のお知らせ以来感じていたモヤモヤが少しだけ晴れた気がしたのです。大平さんは確かに才能や運や体力に恵まれ結果を出してきたすごいかたですが、大変な努力家でかつ周りに生かされてきたことをきちんと認識しておられます。あることを極めた芸術家は雲の上の存在になってもおかしくはないのに、いつも一般の人と同じ目線にたって「99パーセントの人たちに」音楽を届けてくださっています。お仕事や子育てやご自身の生き方についても、常に悩みながらそれでも前へ進むのは私達一般の人と同じ。だから、大平さんをことさら特別視し神格化して語るのはノンノン ノン♪そんなのはお互いに居心地が悪いですよね。お病気についても札響の退団についても、私達ファンが悲観しすぎるのはノンノンノンノ ノン♪いつもプラスの「気」を発して私達を元気にしてくださる大平さんのこと、ご自身のことがきっかけでマイナスの気が蔓延してしまうのは望まないに違いありません。100歳という数字を言質に取って「応援」の名を借りた浅い無責任な発言はしてはならないのは言うまでも無いこと。大平まゆみさんの今後については隣人のように静かに見守り、演奏家としての活動を今まで通り自然体で応援していこうと、私はいちファンとしてそう決めました。大平さん、これからも私達に素敵な演奏を聴かせてくださいね。私達はまた元気をもらいに演奏を聴きにうがかいます!


HTBドキュメンタリー番組「札幌交響楽団 喝采」(HTB制作・2019年3月15日放送)では、2018年11月に地震被害が大きかった被災地へ大平さんがヴァイオリンを持って自ら運転する車で向かい、ソロコンサートを行った様子がレポートされています。「音楽の力」とはきっとこういうことなのだと心にしみるレポートでした。番組レビュー記事は以下のリンクからどうぞ。 

nyaon-c-faf.hatenadiary.com

 
何度も紹介して恐縮ですが、この番組はやはり推したい!Eテレクラシック音楽館 札幌交響楽団演奏会」(NHK制作・2019年10月6日放送)です。コンサートマスターは大平まゆみさんですし、大平さんがインスピレーションを受けるとおっしゃる「札幌芸術の森」での札響の練習映像もたっぷり観ることが出来ます。多くのかたに見て頂きたいので、上のHTBドキュメンタリー番組とあわせて再放送を希望します!
番組レビュー記事は以下のリンクからどうぞ。レビュー記事では、バーメルトさんがテレビのインタビューで語った内容はすべて書き起こしています。また、演奏会そのもののレポート記事や過去のHTBドキュメンタリー番組レビュー記事へのリンクも掲載しています。 

nyaon-c-faf.hatenadiary.com

 
最近レビューを書いた絵本『おばけのマ~ルとたのしいオーケストラ』は、おばけのマールが札幌コンサートホールKitaraへ札幌交響楽団の演奏を聴きに行くお話です。目立つ場所に大平まゆみさんらしき女性が描かれていて、やはり大平まゆみさんは札響の顔でいらしたのだとよくわかります。レビュー記事は以下のリンクからどうぞ。 

nyaon-c-faf.hatenadiary.com

 

最後までおつきあい頂きありがとうございました。


※この記事は「自由にしかし楽しく!クラシック音楽https://nyaon-c-faf.hatenadiary.com/)」のブロガー・にゃおん(nyaon_c)が書いたものです。他サイトに全部または一部を転載されているのを見つけたかたは、お手数ですがお知らせ下さいませ。ツイッターID:@nyaon_c