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クァルテット・エクスプローチェ Quartet Explloce TOUR 2023 札幌公演(2023/10) レポート

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チェロ四重奏のクァルテット・エクスプローチェが、昨年の初来札に続き今年(2023年)も札幌に来て下さいました!札幌は、全国6カ所(札幌・福岡・広島・大坂・名古屋・東京)で行うツアー2023の初回公演。昨年の公演でクァルテット・エクスプローチェに惚れ込んだ私は、今年もワクワクしながら当日を迎えました。なお当日の客席には、一般のお客さん達のみならず、地元札幌で活躍するチェリストの皆様も大勢いらしていました。


クァルテット・エクスプローチェ Quartet Explloce TOUR 2023 札幌公演
2023年10月23日(月)19:00~ ふきのとうホール

【演奏】
市 寛也(N響チェロ奏者)
髙木 慶太
辻本 玲(N響首席チェロ奏者)
森山 涼介(都響チェロ奏者)

【曲目】
J.S.バッハ(ヴァルガ編):シャコンヌ

S.ラフマニノフ小林幸太郎 編):プレリュード ト短調 op.23-5
R.ワーグナー:歌劇「ローエングリン」より エルザの大聖堂への行進
 ※配布されたプログラムには「歌劇『タンホイザー』より 『婚礼の合唱』」と記載されていましたが、後日公式X(旧ツイッター)にて訂正のお知らせがありました。

A.タンスマン:4本のチェロのための2章

C.ガルデル(鈴木崇朗 編):首の差で
A.ピアソラ小林幸太郎 編):アディオス・ノニーノ
A.ピアソラ小林幸太郎 編):天使の死

A.L.ウェバー(小林幸太郎 編):ミュージカル「オペラ座の怪人」より

(アンコール)V.アザラシヴィリ(小林幸太郎 編):無言歌


「響炎する4本のチェロ」の完全燃焼に身も心も焦がされた、熱いアツイ夜でした!やっぱりクァルテット・エクスプローチェは半端なくカッコイイ!4名ともそれぞれ魅力的な音をお持ちの「推せる」チェリストなのに加え、カルテットになると驚異の一体感と誰一人遠慮しない全力の演奏で私達を魅了。大学時代からの気心知れた間柄という4人は、トーク等の演奏以外の時は和気あいあいとした雰囲気でした。しかしいざ演奏となると、4人の間にピンと空気が張り詰め、演奏中は(演出としての揺らぎはあっても)4人の絶妙なバランスで空気をきっちりコントロール。加えてお互いの信頼関係があるからこそ、思い切り行くときは清々しいほど全力!そこから生まれる音楽は、熱く流れる血が脈打ち、厳しさや艶っぽさや甘さといった感情がとてもリアルに感じられ、まさに生きているようでした。それを五感で体感できる喜び!今年もクァルテット・エクスプローチェに会えてよかった!今回の熱さめやらぬ中、私は早くも来年の公演が待ち遠しくなっています。来年度のツアーにもきっと札幌が組み込まれまように!

定番のシャコンヌでは、堅牢なアンサンブルが創り出す世界はまるで宇宙空間のように感じられました。またチェロカルテットのためのオリジナル作品ではチェロの「らしい」魅力を、ワーグナーの楽劇やアンコールの無言歌では優しく美しい世界を見せてくださり、ラフマニノフピアノ曲とタンゴの数々では「生きた音楽の鼓動」に胸の高鳴りが止まらない!そして今回の目玉である「オペラ座の怪人」は、ミュージカルのシーンが目の前に浮かぶようなカラフルで超充実の演奏。とても聴き応えあり、最高に面白かったです!この場限りなのは実にもったいない。ぜひ「オペラ座の怪人」はじめ今回初登場の演目たちを収録した2枚目のCDリリースを!生演奏至上主義の私ではありますが、ライブの思い出を胸に、記念としてCDを手元の置いて繰り返し聴きたいです。お待ちしています!


クァルテット・エクスプローチェの皆様が舞台へ。皆様の衣装は黒シャツでした。すぐに演奏開始です。なお、演目毎に席順(第1奏者から第4奏者まで)が入れ替わり、役割分担は演目によってフレキシブルでした。1曲目は、J.S.バッハ(ヴァルガ編)「シャコンヌ。原曲は無伴奏ヴァイオリンですが、ヴァルガ編曲のチェロ四重奏版はチェロカルテットにとって重要なレパートリーになっていますね。クァルテット・エクスプローチェにとっても大切な作品で、演奏会では必ず取り上げる曲のようです。ちなみにCDの1曲目に収録されています。最初からガツンとくる厳格な響きにしびれる!重厚な音の重なりはチェロ四重奏ならでは!4名でメロディを順番に受け渡していく流れでは、主役が次々と交代するのが鮮やかすぎて、「まるでソロ演奏のよう」と率直に思った私。しかし4名それぞれが個性的な音をお持ちで、それぞれの良さを味わえるのはソロ演奏にはない良さですね!またメロディと呼応する、支える側の演奏がぴたっとハマるのも素敵で、(独奏である原曲には存在しない伴奏部分なのに)まるでバッハ自身が書いたよう!とも感じました。張り詰めた空気に、がっちりした積み重ねは、職人技の安定感。そして中盤の穏やかになるところでは、その美しさにハッとさせられ、とても純粋な祈りのようにも感じました。重音×4のなんて贅沢で温かな響き!そこから少し駆け足になるところは、希望の光が見えるようで、私は胸が熱くなりました。CDで繰り返し聴いてきて、昨年の演奏会で一度実演に触れているにもかかわらず、です。やはり生演奏の感激はその場限りの貴重なもの!そして再び厳格になる終盤からラストまでの重厚さ&堂々たる風格が素晴らしかったです。4人が創り出す世界に没頭した、15分ほどの演奏時間はあっという間。そのスケールの大きさは、まさに宇宙空間を旅したようでした!最初から大トリのようなすごい演奏!私は心震えたのと同時に、クァルテット・エクスプローチェが札幌に帰ってきてくれた!と実感して、うれしくなりました。

ここで髙木さんがマイクを持ち、ごあいさつとトーク。「東京との気温差に驚いています」と仰って(そうですよね!)、早速メンバー紹介へ。お名前と所属、そして(自分または実家で)飼っているペットという内容でした。はじめに「市くんは実家で犬を飼っています」と髙木さんが紹介したところ、市さんがすかさず「しんじゃった」……なんだか微妙な空気になりました(苦笑)。次に紹介された森山さんは猫を飼っていて、「生きてます」と強調。なんか良かったです(笑)。なお、辻本さんは実家で猫を飼っているそうで、髙木さんは「猫を2匹飼っています」と胸を張って仰っていました。それにしてもネコ率高し!また髙木さんが読響を退団した事については、「自分の意思」であり、「やめさせられたわけじゃないですよ!」。そのお話ぶりに、会場が和みました。

続く2曲はいずれも今回初登場!続けて演奏されました。はじめはS.ラフマニノフ小林幸太郎 編)「プレリュード ト短調 op.23-5」。原曲はピアノ独奏です。ステップを踏むようなリズムにゾクゾクし、盛り上がりでの情熱的な演奏がぐっと来ました。悲しげなメロディのインパクトはもちろんのこと、それを支える側のタタタンタンタン♪のリズムがカッコイイ!また中盤では、ステップがターンになったような変化で、鮮やかに艶やかに歌うのが素敵!少しずつフェードアウトし、ラストは4人揃っての繊細なピッチカートの1音。ぱっと燃えさかった情熱の炎がふっと消えたようで、とても印象的な締めくくりでした。リズムがとても素敵な、まるで舞曲のような音楽を楽しめました。

続いて、R.ワーグナーの歌劇「ローエングリン」より エルザの大聖堂への行進(※編曲者は記載なしでした)。原曲は楽劇(管弦楽と声楽)で、帰宅後に少し調べたところ、吹奏楽アレンジの演奏機会が多い曲のようです。祈りのような、穏やかで温かな響きが素敵!ゆったりとしたメロディはどこか切なくて、「お花畑」なウキウキ感とは違った複雑な内面を表しているようでした。それに寄り添うあと3つのチェロは、穏やかに対旋律を奏でていたり、メロディをさりげなく追いかけていたりと、とても優しい感じ。極めつけは、主役が感極まったところでの、2つのチェロによるトレモロ&1つのチェロによる優しいピッチカート。この包容力、まさに愛ですね!ラストの消え入る高音の余韻まで美しかったです。ちなみに有名なワーグナーの結婚行進曲(おそらく同じ「ローエングリン」の「婚礼の合唱」)のタータータター♪のメロディが終盤ほんの少しだけ登場して(髙木さんが囁くように演奏されていたと思います)、私は「お!?」となりました。このスタイルにしたのは、チェロカルテットのオリジナル曲であるクレンゲル即興曲 op.30」(終盤にメンデルスゾーンの結婚行進曲が登場します)のオマージュなのかも?(違っていたらごめんなさい!)。チェロの美しい響きと表現力の深さをたっぷり堪能できた演奏でした!

ここで森山さんによるトークが入りました。チェロ四重奏のオリジナル作品は少なく、演奏会はそれだけでは物足りないので、「チェロ4本に合うんじゃないか?」と思える曲を編曲してもらっている、とのこと。次に登場するA.タンスマンは、現在残されている作品は少ないのだそう。しかし今回の演目はチェロ四重奏のために書かれた曲だけあって、チェロの響きを考えて作られているのが魅力、と仰っていました。また、ロビーでクァルテット・エクスプローチェのCDを販売しているとの案内もありました。スマートなお話ぶりでも、宣伝は忘れない(笑)。さすが、抜かりなしですね!

前半最後は、A.タンスマン「4本のチェロのための2章」。今回の演目の中では唯一、チェロカルテットの編成のために書かれたオリジナル作品で、2楽章で構成されています、とトークの中で解説がありました。第1楽章 ゆったりかつ滑らかに流れる音楽は、しかし緊迫感がある不思議(と私は感じました)。例えるなら、景色を愛でながら森に入ったら、どんどん深く暗いところへ迷い込んでしまったような?一定のテンポを保ちつつ、4名とも一瞬たりとも休む間はなく、じっくりゆっくり弓を動かしていたのが印象的でした。第2楽章 前の楽章からガラリと変わって、こちらはアップテンポで即興的な演奏でした。ジャズっぽい(?)キャッチーなメロディを、ユニゾンで艶っぽく弾くのが超カッコイイ!次々とメロディをリレーしたりピッチカートやトレモロを繰り出したりと、前のめりな勢いある演奏がすごい!作曲家の名前からして私には初耳だったこちらは、短いながらもチェロの職人技とカッコ良さ盛り盛りで、聴き応えある演奏でした!ポッパーやクレンゲルだけじゃない、チェロのための隠れた名曲に出会えたのもうれしかったです。


後半。はじめは、C.ガルデル(鈴木崇朗 編)「首の差で」。帰宅後に少し調べたところ、元々は映画の劇中曲で、フィギュアスケート浅田真央さんがエキシビションで使った事でも知られている作品のようです。穏やかで幸せな感じのところでは、曲線的な響きになんとも色気があって素敵でした。そして情熱的で激しいタンゴが超カッコイイ!2つのチェロが絡み合うように艶っぽく歌うのは、まさに男女2人がタンゴを踊っているよう!あと2つのチェロがピッチカート等で支え、その組み合わせはフレキシブルに変化。勢いとテンポを生かしたまま役割を次々とスイッチし、4人のバランスが絶妙!それぞれの重なりで色合いが少しずつ変化するのも面白かったです。弦を細かく動かして力強く刻むタタッタッタ♪のリズムがアツイ!胸焦がされるメロディとドキドキするリズムにどっぷり浸れたひとときでした。

タンゴ続きで、CD収録曲からピアソラの曲が2つ取り上げられました。はじめはA.ピアソラ小林幸太郎 編)「アディオス・ノニーノ」。緊迫感あるところと穏やかなところが交互に来るスタイルで、緊迫感も滑らかさも地続きと感じられる、生き生きとした演奏が超素敵!またここでは弦を押さえる手を滑らせながら音階を変える演奏が何度か登場し、目で見ても楽しい演奏でした。しかしそれが2人同時に来た時は(1人が音階駆け上り、もう1人が逆に音階を下る)、私はどちらを追いかければいいかわからず軽くパニックに。内緒です(たぶん私だけなのでちょっと恥ずかしい・笑)。

続いて、A.ピアソラ小林幸太郎 編)「天使の死」。キレッキレのリズムに、チェロ本体を打楽器のように叩く音が小気味よく入り、超絶カッコイイ演奏にドキドキしました。穏やかではないタイトルなのに、中間部の柔らかで清らかな歌の美しさに思わずほっとしたりも(いいのかしら?と戸惑いつつ……)。加速して駆け抜ける締めくくりまで、テンポ良く勢いがある妖艶な音楽にドキドキゾクゾクさせられっぱなしでした。あと個人的に録音を聴いたときから気になっていた「キュイキュイ♪」の高音の出し方を、今回ついに実演で知ることができました!どうやら弦を指先で強く擦って発している?リアルに火花が散っているようにも見えて、指先が切れそう(もしかすると実際に切っていたかも?)、ああ痛そう……と、見ていて率直に思いました。しかし痛手を負いながらも(!?)、何事も無かったかのように勢いを止めることなく弾ききったのが素晴らしいです!プロのお仕事とはいえ頭が下がります。

ここで辻本さんによるトークが入りました。「タンゴが終わりました」「小話をしたいと思います」。こ、小話……!全国ツアーは4名の出身地を基本に回るそうで、明日は(市さんの出身地)福岡に行きます、というお話から、メンバーの役割分担についての話になりました。市さんは「しっかり者」で、ほとんどすべて(!)の事を引き受け、また総指揮を担当しているとのこと。髙木さんは、ホールを取る係で、これは半年から1年前に動く必要があり「結構大変」と仰っていました。また辻本さんご自身については「あんまり働いていない」とご謙遜。それでも、写真を撮ってSNS更新をやっています、とは仰っていました。ラストの森山さんについては「ご覧の通りのイケメンです」(!)と、役割分担とは関係なさそうな紹介から入りました。森山さんは「譜面管理(ライブラリアン?)」と「(事前にネットで調べてお店を予約する)グルメ担当」だそうです。しかし続けて、「でも(森山さんは)刺身食うときすごく醤油をつけるんですよ!泳がせる、って言うてましたけど、舌バカなんじゃないかと」と、大坂人のノリでケチョンケチョンに言っていました。会場は大ウケ。えええ辻本さん、イケメンに何か恨みでも!?(笑)。でもでも、こんなに超絶カッコ良くチェロを弾く皆様、4名とも超イケメンでいらっしゃいますよ!そしてこの後の演目である「オペラ座の怪人」についてのお話に。多くは語らず、「歌っていいなーと思って弾きます。よろしく」と締めくくり、演奏に移りました。

いよいよ今回の目玉です!A.L.ウェバー(小林幸太郎 編)のミュージカル「オペラ座の怪人」より。なお私は原曲をよく知らないため、以下の劇中曲タイトルは間違っていましたら申し訳ありません。最初に「メインテーマ」がガツンと来ました!全員のユニゾンによる重低音のド迫力がビリビリくる!地鳴りのような重低音、パイプオルガンのような厳かさ。そんな底力ある音で奏でるキャッチーなメロディがとてもドラマチックで、ゾクゾクしました。続いて「シンク・オブ・ミー」。辻本さんのチェロが歌うメロディは、前向きな思いに少しの切なさが感じられる味わい深さ!支える側のタンタターン♪の繰り返しは、気持ちを優しく鼓舞するようで素敵でした。「エンジェル・オブ・ミュージック」での、チェロの深みある音による、跳ねるようなリズムの愛らしさ!そしてこの後に続いたラブソング(「オール・アイ・アスク・オブ・ユー」でしょうか?)が最高に素敵でした!メインで歌ったのは森山さんのチェロ。甘い音色での歌、なんて美しい……!この優しさ包容力に私はすっかり魅了されてしまいました。最初の厳しさからは想像もつかない、柔らかで優しい音。皆様そうですが、本当に引き出しが多くていらっしゃいます!華やかなところ(「マスカレード」でしょうか?)を経て、「メインテーマ」再び。しかし最初の時よりもさらにパワフルかつ勢いがある、テンション盛り盛りMAXな熱い熱い演奏に!威厳あるメロディを速いテンポでガンガン弾いていくのに圧倒されました。またそのメロディを支えていた、グオングオンと激しく鳴らし続ける重低音のベースがすごすぎて!主に髙木さんが担当されていた、このベースがド迫力の源流とも感じました。誰一人遠慮しないでぶつかり合った上で、どこまでも高みに連れて行ってくれる、ものすごい演奏!これを全身全霊で体感できるのはまさにライブの醍醐味!ラスト直前では、二重奏で囁くようになったのにハッとさせられ、ラストは四重奏でビシッと締めくくり。すごいものを聴かせて頂きました!編曲も演奏自体もめちゃくちゃカッコイイ!超充実の音楽をありがとうございます!

カーテンコールを経て、市さんによるごあいさつとトークがありました。演奏したばかりの「オペラ座の怪人」は、演奏に休みがなくずっと弾き続けるため、楽譜は4枚開きになっているそうです。続いて、「また聴きたいというかたは」、プログラムの裏表紙に掲載されているQRコードスマホで読み込むと、クァルテット・エクスプローチェのLINE公式アカウントにアクセスできる旨の案内。最新情報をチェックしてください、と仰っていました。自主公演のため、あの手この手の宣伝を模索していらっしゃる様子。それにしてもLINE公式アカウントとは、イマドキですね!私も早速「友だち追加」しました!また次の日は福岡に行く事に関連して、昨年は余裕で取れた札幌からの直行便が今年は(おそらく旅行者が増えて)取れなかった(!)というお話がありました。チェリストの場合はチェロの席も必要となるため、4人で移動するとなると合計8席(!)取らなければならないとか。今回は結局羽田で乗り継ぐ形になったそうです。ああ飛行機代が余計にかかってしまったこと、札幌市民としてなんだか申し訳ないです……。しかし「来年についてはまだ決まっていないけど、(札幌に)帰ってきたい」とも仰って下さいました。ありがとうございます(感涙)!

市さんからアンコール曲の紹介があり、アンコールはCD収録曲からV.アザラシヴィリ(小林幸太郎 編)「無言歌」。大好きな曲、キター!今回の公演、CD収録曲の1曲目(シャコンヌ)から始まり、アンコールにはCD収録曲の最後の曲(無言歌)を持ってきたんですね。なんて粋な計らい!演奏は、まさに歌詞の無い歌のようで、チェロによるゆったり優しい歌に私はうっとり聴き入りました。メロディ担当、ピアノの和音のように同じ音の並びを繰り返す担当、ぐっと重低音のベース担当、高音で彩る担当と、4人が別々の役割をしながらも当然のように1つの音楽になる、アンサンブルの素晴らしさを改めて実感。メロディを順番に受け渡していく流れでは、4人それぞれの個性ある音色を味わえてうれしかったです。熱いアツイ本プログラムの後に、こんなにも優しく美しい歌のアンコールまで、ありがとうございます!

終演後、ロビーではクァルテット・エクスプローチェの皆様がお客さん達との歓談に応じていらっしゃいました。私はどなたにもお声がけできないまま失礼してしまいましたが、既に持っているCDを持参してサインを頂けば良かったと帰宅後に後悔……。ぜひ来年(来て下さることを信じて!)は遠慮無くお近づきできるよう、グッズ販売(今回のツアーでは翌日の福岡公演からで、札幌会場には準備が間に合わなかったようです)やサイン会の実施がありますように。お待ちしています!


2016年7月リリースのCD「クァルテット・エクスプローチェ~響炎する4本のチェロ~」。私は昨年の出会いから文字通りすり切れるほど聴いています。今回はCD収録曲から何曲も実演で聴けて、超うれしかったです!今後、他の演目もぜひ積極的に演奏会で取り上げてくださいませ。そして、2枚目のCDがリリースされます事を切に願っています!

※以下のリンク先で試聴および単品購入ができます。

www.e-onkyo.com


クァルテット・エクスプローチェのメンバーのうち3名が弦楽アンサンブル「石田組」の組員!この日の9日前に開催された網走公演では、チェロの髙木慶太さんがご出演され、トークでも大活躍されていました♪「石田組 2023-24 アルバム発売記念ツアー 網走公演」(2023/10/14)。公演数日前に決めた遠征。やはり組の面白さはリアルに体感しなくちゃわからない!本気のパフォーマンスにネタ付きアンコール4つ、お見送りまでサービス満載!わずか2週間前(10/1の札幌公演)に出会った石田組に、2度目の体験にしてすっかりとりこになりました。

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