自由にしかし楽しく!クラシック音楽

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石田組 2023-24 アルバム発売記念ツアー 網走公演(2023/10) レポート

www.city.abashiri.hokkaido.jp


札幌での石田組初体験の熱冷めやらぬ中、私は公演数日前に参戦すると決めて(ANAのトクたびマイルさまさまです♪)、網走に遠征しました。なんと夫と小5の娘も一緒です!あっという間に迎えた当日。自由席のため、既に開演1時間前には入場を待つお客さん達の長蛇の列が出来ていました。お客さんは地元のかたがほとんどで、一部遠征組もいた様子。私がざっと見た限り、キャパ約1000名の市民会館の8割ほどの席が埋まっていました。


石田組 2023-24 アルバム発売記念ツアー 網走公演
2023年10月14日(土)14:00~ 網走市民会館

【出演】
石田組メンバー(編成は弦のみで3-2-2-2-1)
 1stヴァイオリン : 石田泰尚 / 塩田脩 / 伊東翔太
 2ndヴァイオリン : 佐久間聡一 / 田村昭博
 ヴィオラ : 古屋聡見 / 小中澤基道
 チェロ : 江口心一 / 髙木慶太
 コントラバス : 米長幸一

【曲目】
グリーグ:2つの悲しき旋律 op.34
ラター:弦楽のための組曲
グリーグ:ホルベルク組曲op.40
バルトーク(ウィルナー編曲):ルーマニア民俗舞曲

シルヴェストリ(松岡あさひ編曲):バック・トゥ・ザ・フューチャー
モリコーネ(近藤和明編曲):ニュー・シネマ・パラダイス
レッド・ツェッペリン(松岡あさひ編曲):天国への階段
オアシス(松岡あさひ編曲):ホワットエバ
クイーン(松岡あさひ編曲):ボーン・トゥ・ラブ・ユー

(アンコール)
見岳章(松岡あさひ編曲):川の流れのように
ファリャ:火祭りの踊り
ビゼー:「カルメン」より 第1幕への前奏曲
松山千春(松岡あさひ編曲):大空と大地の中で

※アンコール曲については、会場での掲示や公式発表が見つけられなかったため、編曲者は私が分かる範囲で記載しました。曲目自体は合っていると思います。


いやあなんて楽しいの!「会場とメンバーが変わることで毎回違った面白さがある」とか理屈を言う以前に、やはり「石田組」の面白さはリアルに体感しなくちゃわからない。思い切って遠征して本当に良かった!私はわずか2週間前に出会った石田組に、2度目の体験にしてすっかりとりこなりました。なお、成り行きで一緒に参戦することになった夫と娘もそれなりに楽しんでいたようです。もっとも、私の熱狂ぶりを見るのが面白かった面もあるようですが(大汗)。自分ではかしこまって聴いているつもりでも、傍目には大興奮しているのがバレているんですね……。だってこんなに楽しいんだもの、仕方ない!しかしこれからは周りのご迷惑にならないよう、出来るだけクールビューティを装うよう心がけます。できるだけ!

今回の主催は「網走市クラシック音楽鑑賞会実行委員会」によるもので、一般3500円、高校生以下1000円のサービス価格にて楽しませて頂きました。地元の方のための会に、遠方からお邪魔してしまい恐縮です。ただ私が言うのはおこがましいですが、今回含め地方公演では、地元のお客さん達がとても熱心に聴いていらっしゃるのが本当に素晴らしいといつも思います。演奏の合間(楽章間にあたるタイミング)に拍手が起きるのはご愛敬。心からの素直な拍手は素敵です。地元のお客さん達が楽しんでいらっしゃる様子を拝見すると、供給過多かもしれない札幌で贅沢している身としては、我が身を振り返り反省することしきり。私も一期一会の出会いをもっと大切にしていこうと、改めて思いました。そんな地元のお客さん達の期待に、サービス満載でこたえてくださった石田組の皆様。本当にありがとうございます!本プログラムの本気のパフォーマンスだけでなく、まさかのネタ付きアンコール4つに、コロナ禍で見合わせていたお見送りも復活なんて、感激で泣いちゃいます!加えて、超ご多忙なはずの石田組長はチェロの江口さん(お2人は子供の頃からよく知る間柄のようです)と一緒にアウトリーチ活動もされていたそう。頭が下がります。ますます惚れてまうやろー!

今回の会場となった網走市民会館は、昔ながらの市民会館でした。様々な地域の市民会館を経験してきた私の印象では、音響は良い方だったと思います。それにkitara等のクラシック音楽専用ホールとは違った、ダイレクトに届く音を楽しめるのも市民会館の良いところ。ちなみに開演前のチャイムのメロディは、モーツァルトクラリネット五重奏曲 第4楽章でした。このニッチな選曲、きっとクラシック音楽好きのかたが運営にいらっしゃいますね!


組員の皆様が舞台へ。一呼吸置いてから、石田組長が登場し、拍手で迎えられました。皆様黒シャツの装いでしたが、よく見ると石田組長の黒シャツだけはエリと胸ポケットに紫色のパイピングが施されていて、さりげなくオシャレさん♪配置は舞台向かって左から1stヴァイオリン→2ndヴァイオリン→チェロ→ヴィオラの順に扇型に並び、チェロの後方にコントラバス。チェロ以外は立奏でした。すぐに演奏開始です。1曲目は、グリーグ「2つの悲しき旋律 op.34」。「傷ついた心」は、北海道の冷涼な空気を思わせる、全員合奏による悲しいメロディが美しい!何かを恨んだり憎んだりするのではなく、ただまっすぐに悲しみを受け入れているような、優しい響きが印象的でした。そして後半は有名な「過ぎにし春」。悲しいだけでなく、昔を懐かしむような温かさも感じられました。ヴァイオリンによる超高音のささやきが美しいこと!広大な大地の広がりを思わせるラストの余韻まで、とっても素敵でした!北海道にふさわしい選曲ともちろん素晴らしい演奏による、幸先良いスタートでした。

ラター「弦楽のための組曲。まずサブタイトルの並びからしてコメディ的な展開で面白い!実際の演奏もとっても楽しいものでした。「さすらい」は、跳ねるようなリズムが楽しく、掛け合いや休符の間合いが絶妙で、聴いていてワクワクしました。「私の青い縁切りのボンネット」では、木管楽器がコロコロ歌うような楽しさと、弦楽器らしい澄んだ音色による上品な歌が素敵!石田組長のヴァイオリンと古屋さんのヴィオラの会話が良くて、これはもしかして男女の会話かも?と感じました。「ああ悲しい」は、失恋しちゃったのでしょうか?しかし「この世の終わり」みたいな嘆き方ではなく、素朴な明るさと優しさが感じられる音楽でした。石田組長のヴァイオリンの嘆きを、古屋さんのヴィオラが優しくリフレイン。癒やされます!そして最後は「アイロンをかけまくる」。何かで発散しなきゃやってられないですよね、わかる!舞曲のリズムが楽しく、そのリズムでどんどんアイロンをかけている様子を想像するともっと楽しかったです。家事がはかどっていいわぁ♪このテンポとリズム感の良さは、聴いていてウキウキしてきました。私が知らなかっただけで、「クラシック」のジャンルにも面白い曲があるんですね!こんな演奏との出会いはうれしいです!

グリーグ「ホルベルク組曲 op.40」。札幌公演でも取り上げられた演目ですが、編成が小さくなった(13名→10名)こともあり、奏者が別れて演奏するところは適宜変更されていました。個人的には、札幌と今回の網走とでこの曲の印象がガラリと変化したのにビックリ!あくまで私の感じ方ですが、札幌の方が「宮廷音楽」風なら、今回の網走は「フォークソング」風!編成・メンバーの違いに加えて会場の音響の違いも影響してなのか、同じ曲でもまったく違う印象できこえたのがとても面白かったです。またこの曲は2ndヴァイオリン&ヴィオラの大活躍ぶりも楽しいと再確認。疾走感と軽快なピッチカートの前奏曲から、サラバンド、ガヴォットとミュゼットの流れは札幌公演の時よりも素朴で温かみがあるように感じられ、私は「フォークソングみたい」と率直に思いました。しかし厳かで美しいアリアは別世界な崇高さ!明→暗→明のリゴドンもしっかり作り込まれていて、堂々たる締めくくりは気分爽快でした。今後また別会場にて、異なる編成と組員による演奏も聴いてみたいです!

休憩後、はじめはバルトーク(ウィルナー編曲)「ルーマニア民俗舞曲」。札幌公演でも休憩後の1曲目はこの演目でした。個人的に大好きな曲、何度でも聴きたい!前奏のターターターター♪に、石田組長の独奏の妖艶さ、やっぱり素敵!なお「フレーズ最後の音をリフレインする1stヴァイオリンへの合図」については、今回の石田組長は「優しく目線を送る」スタイルでした。あれ?「大きく振り返ってガン飛ばし」はナシですか??その時によって違うんですね?私の方も2回目なので、今回は少し意識してメロディ以外の部分にも着目してみました。メロディを追いかける低弦のぐっと低い音が男前!ゆらぐリズムの余韻や、組長のミステリアスな独奏に負けず劣らず神秘的な雰囲気を作り出すなど、組員お一人お一人のお力が存分に発揮されていて、素晴らしかったです!そして終盤「ルーマニアポルカ」から「速い踊り」の流れは圧巻でした。舞曲のリズムでどんどん加速していく演奏に引き込まれ、血が騒ぐ鼓動を全身全霊で感じるのは快感!クラシックだけど最高にロックな演奏は、石田組ならではですね!

お待ちかね、トークのお時間です♪石田組長は少しだけお色直ししました(黒地に赤と白のパッチワークがされた上着。札幌の時と同じ?)。マイクを持った石田組長は、はじめにごあいさつ。組長は「個人的に」網走に来るのを楽しみにしていたそうで、「観光もして、うれしいっす」。会場が和みました。この言葉、地元のかた達はうれしいっすよね!続いて組員紹介に移りました。今回は、所属や経歴→面白エピソード→担当楽器とお名前、という順番で、お一人お一人を紹介。組員の身内には「オレ(石田組長)のファン」が多いようですが、中でも破壊力があったのは「飛行機に乗り遅れて、練習に4時間遅刻」したという組員の紹介での事。そのかたを組長は「怒らなかった」そうです。「なぜなら(彼の)家族全員、オレのファン」(!)。ぶっきらぼうに言ってはいても、「オレのファン」の存在には、まんざらではない組長♪また別の組員のエピソード紹介では「ある投票で『いま最も聴きたいヴァイオリニスト』の27位」と言った後に、「ちなみに1位……オレ」。客席からは「おー」と感嘆の声。「ぶっちぎり、ダントツ」(!)と畳みかけ、客席がどっと沸きました。さすが組長♪そんな組長の面白トーク炸裂だった組員紹介の後、「石狩のカリスマ」であるチェロの髙木さんにマイクが渡されました。石田組には2回目の登場で「ぺーぺー組員」と名乗った髙木さんは、当別町ご出身とのこと。「地元北海道で、石田組で演奏できてうれしい」と仰っていました。なおご本人は覚えていないそうですが、幼い頃に両親に連れられて網走に来たことがあるとのことです。石田組長(実は魚介類が苦手だそう)が、ニシンの刺身を美味しいと食べていたことも紹介くださいました。「組長の美音と組員の熱い演奏をお楽しみ下さい」と仰って、次にマイクは広報担当という1stヴァイオリンの塩田さんのもとへ。「石田組は来年10周年」とのことです。「石田組は初めての人?」と会場に問いかけると、多くの人の手が上がりました。ちなみに「2週間前のkitara(札幌)に来た人?」の問いかけにも、前方席を中心に挙手がちらほら。お仲間がこんなにたくさん(笑)。「来年11月にも札幌のkitaraで公演があります」と宣伝し、「網走から車でたったの5時間!」などと、デジャヴな発言で会場の笑いを取っていました。ただ、あくまで私の感じ方ですが、札幌のお客さん達は「網走遠い(汗)」的な消極的反応がほとんどだったのに、網走のお客さん達には「来年の札幌、興味ある!」のような前向きな反応も少なからず見受けられました。札幌市民としてちょっと反省です。そしてこれは地方公演ならではでしょうか?今回の網走公演に先駆けて、前乗りした石田組長とチェロの江口さんが地元小学生たちに演奏のレッスンを行った「アウトリーチ活動」についてのお話もありました。「こんな機会(石田組が子ども達へレッスンする等の機会ですね)をどんどん作ってほしい」とのこと。これは子ども達にとって絶対に良い経験になりますよ!全国各地で子ども達の指導にあたっている皆様、ご検討の程よろしくお願いします!最後に石田組のCDと石田組長の著書の宣伝をしてから、「後半もぜひお楽しみください」で、トーク終了となりました。

石田組長の譜面台が舞台の中央に移動し、ここからは舞台中央(扇形に並ぶ組員の要となる位置)が組長の定位置となりました。開口一番は、シルヴェストリ(松岡あさひ編曲)「バック・トゥ・ザ・フューチャー。最初の超高音のトレモロに、力強い低音による船出。ああしびれる!あまりにも有名なメロディの輝かしい演奏にゾクゾク。メロディを彩る装飾音もカッコイイ!石田組長による突き抜けた超高音の美メロが最高&支える低音の渋さ!後半の幕開けにふさわしい、テンションMAXにまで引き上げてくれた演奏、超良かったです!ちなみに「知っている曲がない」とぼやいていた小5娘は、ここで「M-1グランプリの曲!」と喜び、スイッチが入ったようでした。

モリコーネ(近藤和明編曲)「ニュー・シネマ・パラダイス。はじめ石田組長は沈黙し、9名の組員による穏やかなアンサンブルから。「メインテーマ」の、どこか懐かしく、なんとも優しい響きにうっとり聴き入りました。2ndヴァイオリンやチェロによるリフレインの余韻まで素敵!「トトとアルフレード」では、音階をゆっくり登っていった1stヴァイオリンに心温まり、続いたヴィオラの切ない歌い方が素敵すぎて、泣きたくなるほど胸に来ました。チェロの温かさ包容力!そして来ました「愛のテーマ」。ああなんて温かで優しい響き!ここでも全力で泣かせに来られました……これはまさに愛!ソロ演奏は石田組長だけでなく、各パートのトップに引き継がれ、その度に私は涙腺が崩壊してちょっと大変でした。ああなんと、石田組は「愛」の集団だったんですね!

レッド・ツェッペリン(松岡あさひ編曲)「天国への階段」。冒頭、原曲ではギターソロの有名なところは、石田組長とチェロの江口さんによる二重奏で。これがすごかったです!なんとも寂しく切ない音色が胸に刺さり、私はリアルに鳥肌が立ちました。語るように歌う石田組長のソロは美しくも哀しくて、とても崇高な感じ。終盤では各パートのトップが順番にガンガン弾いていき、その気迫と刺さる音に私は震えが止まりませんでした!言いようのない感情が音に込められているようで、それを組員お一人お一人がご自分の音で表現できる、「石田組」のすごさを改めて実感しました。

オアシス(松岡あさひ編曲)「ホワットエバー」。深刻でガツンと来た先ほどの曲とはガラリと変わり、こちらはカントリー調のフレンドリーな音楽。ヴィオラから入るスキップのような前奏から楽しい!メロディを歌う石田組長のヴァイオリンも素敵なら、合いの手を入れながら温かく包み込む組員達の合奏も素敵!今回のチームも本当に素晴らしい一体感!聴いている私達も心が温まりました。また中盤に、極限まで音量を絞ったピアニッシシシシ……モがあったのには「お?」となりました。地方の昔ながらの市民会館でここまでできることと、何より弱音の美しさに感激です!ちなみに今回、中間部での手拍子の音頭取りは2ndヴァイオリンの田村さんがご担当。客席も手拍子で楽しく演奏に参加できました。ありがとうございます!

プログラム最後の演目は、クイーン(松岡あさひ編曲)「ボーン・トゥ・ラブ・ユー」。はじめの全員による喧噪、キター!今回もゾクゾクする良さ、大好き!石田組長の"I Was Born To Love You "~♪のピュアさにビリビリする!そして、全員合奏による爽やかな"An amazing feelin' "~♪が、やっぱり胸熱です。なんて素敵なの……何度でも言いたい、この出会いこそアメージング!この演奏を前にしたら、「私は、あなたを愛するために生まれてきた」と、誰もがまっすぐに言えるはず!

拍手喝采の舞台に戻ってきてくださった石田組の皆様。アンコール1曲目は、美空ひばりさんが歌った昭和の名曲でした!見岳章(松岡あさひ編曲)「川の流れのように。石田組長の美音でゆったりと歌うのがすごく素敵!優しい川の流れのような高音弦、ぐっと低音で支える低弦も良い仕事しています。江口さんのチェロソロも素敵でした。石田組は歌謡曲のしっとりした演奏もハマりますね!会場にはご年配のお客さんもたくさんいらっしゃいましたので、とても喜ばれたと思います。

再び組の皆様が舞台へ。組長は例の袴みたいなパンツをはき、皆様揃って黒のTシャツ姿!石田組の新作Tシャツかな?と思いきや、組の皆様が一斉に客席に背中を向けて、客席がどよめきました。これはもしや網走監獄のTシャツ!組長の背中には「脱獄集団」、組員はそれぞれ「模範囚」「指名手配中」などと書かれていて、客席は大ウケでした。アイデアも絵面も最高に面白い!しかし私の方は、背中で語る男達のカッコ良さに思わずクラクラしてしまい、もう情緒がぐちゃぐちゃでした(笑)。それにしても、4時間遅刻で「終身刑」とは刑が重すぎやしませんか!?しかも「怒らない」って言ってたのにこの仕打ちとは!組長ってばドSなんだから(わー、ごめんなさいごめんなさい!)。「まだまだ弾きます」と石田組長。なんてお優しい、ありがとうございます!アンコール2曲目は、演奏が始まってすぐ私はピンときました。個人的にはチェロ&ピアノの演奏でなじんでいる、大好きな曲!ファリャ「火祭りの踊り」。はじめのヴィオラによるタラララララー♪が超カッコ良くて、最初からノックアウトされた私(まだ早いって)。低弦ピッチカートのリズムにドキドキ。そして来ました石田組長の高速演奏!炎が燃えさかるように情熱的な音でぐいぐい来るのが超絶カッコイイ!組員もガッガッガッ♪と激しく弦を擦ったりリズミカルなピッチカートをしたりと、お祭りをガンガン盛り上げてくれて、メロディを順番に演奏した各パートのトップもすごかったです。クライマックスでは信じられないほど加速し、大熱狂の締めくくり!うわーすっごい!この曲の演奏をもう一度聴きたい!と、私は心の中で「アンコールのアンコール」を願ったほどです。

またまた組の皆様が舞台へ。今度の装いは石田組のTシャツでした。ほとんどが札幌公演と同じデザインでしたが、数名は別デザインのものを着用。石田組長は、最前列に座っていた小学生くらいの女の子に「石田組」のクリアファイルをプレゼントして(いいなあ、と娘が言ってました・笑)、演奏へ移りました。アンコール3曲目は、きっと皆様ご存じの有名曲、ビゼーカルメン」より 第1幕への前奏曲。全員合奏による冒頭からド迫力!低弦による2拍のリズムや、クレッシェンドでぐーっと浮かび上がるところなど、メリハリくっきりで、明るい音楽を思い切り元気よく聴かせてくださいました。

なんと4度目!?組の皆様が再び舞台へ。皆様裸足です!まぶしい♪組長はさらに裾の長いジレ(背中には大きく「石田組」のロゴ)を羽織っていました。「あと1曲弾きます。みんな疲れているけど、あと1曲」と石田組長。ありがとうございます(感涙)。アンコール4曲目は、松山千春(松岡あさひ編曲)「大空と大地の中で」。最後の最後にご当地ソング、キター!穏やかなイントロの後、石田組長が美しくメロディを奏ではじめると、会場から自然と拍手が起きました。さすが道民にとっての第二の国歌、すごく喜ばれている!私は札幌では特に終盤ボロ泣きできちんと聴けていなかった事もあって、今回改めてじっくり聴けたのがうれしかったです。石田組長のソロも、チェロのソロ(今回は江口さん)も、爽やかな全員合奏も、しみじみ素敵でした。ああ、私は石田組を丸ごと大好きです!

会場はスタンディングオベーション!カーテンコールでは、出演者10名全員が舞台を下手から上手へ歩いて通過(!?せっかく出てきたのに、何もせず帰っちゃった!?)したり、石田組長だけ反響板の影から客席をチラ見(「お分かりいただけただろうか」シリーズのように、本当によく見ないとわからないレベルの奥ゆかしさ)していたり、ようやく全員が舞台に横一列に並んだ後、石田組長が率先して客席に大きく手を振って(満面の笑み!)くれたり。大盛り上がりで、会はお開きとなりました。しかしお楽しみはまだ続いていたのでした!終演後、なんと石田組の皆様がロビーに出てきてお客さん達をお見送り。石田組長は、熱心にアンケートを書いている人にそっと近づいて驚かせたり、既に会場を出てしまったお客さん達にもガラス越しに手を振ったりと、大サービスでした。直接言葉を交わすことはありませんでしたが、先ほどまで舞台に立っていたスター達が今自分たちと同じ床に立ち、すぐ近くにいるなんて感激です!お疲れのところ、ここまでやってくださり、本当にありがとうございます!私は2回目の参戦にして、すっかり石田組に夢中です。またすぐにでも会いたい!これからの大躍進にも大期待&私も可能な限り日本各地の会場に駆けつけたいです!


この日の2日前に札幌で聴いた室内楽の公演です。石田組の新組員であるチェロの石川祐支さんがご出演されています。「カルメン組曲」「ニュー・シネマ・パラダイス メドレー」も登場♪「第1568回札幌市民劇場 石川祐支・宮下祥子・大平由美子トリオコンサート」(2023/10/12)。「新しいトリオによる多彩な音楽」の演奏会。直江さん編曲・カルメン組曲や南米&スペインの作品での独特のリズムやメロディに魅せられ、「初めて」の感激がいっぱいの幸せに満ちた時間でした!

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網走公演の約2週間前に聴いた札幌公演のレビューはこちら。「石田組 2023-24 アルバム発売記念ツアー 札幌公演」(2023/10/01)。カリスマ・ヴァイオリニストの石田泰尚さんが率いる弦楽アンサンブルが北海道初上陸。王道クラシックの正統派な良さに、「型破り」の想像を超えた面白さ!地元kitaraでの石田組初体験は、アメージングな出会いでした!

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