※2020/04/19 少額寄附について追記しました。
※2020/05/11 札響クラウドファンディング、日本オーケストラ連盟、北海道ガスポイント寄附について追記しました。
札響存続のためのクラウドファンディングが2020/05/11から始まりました!非売品CDほかユニークな返礼品が揃っています♪なお寄附とは異なり税控除は受けられません(2020/05/11追記)。
本記事は、我が町のオーケストラ・札幌交響楽団への支援について、少し前に私がツイッターでバラバラ書いたことをまとめ、加筆したものです。ツイッターは話題があっという間に流れていきますし、良くも悪くも熱しやすく冷めやすいので、改めてブログ記事に残すことにしました。ツイッターをチェックしていない皆様にもぜひ知って頂きたい内容です。そして札響を例に書いてはありますが、日本全国にあるプロオケの多くは似た状況と思われますので、他のオケへの支援の参考にもどうぞ。
なお、特定オケに限らず幅広く支援したいかたは、「日本オーケストラ連盟」への寄附という方法もあります。ご参考までに(2020/05/11追記)。
感染症拡大の影響で、現在は世界的に人が集まる催しは取りやめが相次いでいます。札幌交響楽団も2020/02/22の名曲シリーズを最後に、以降の演奏会が5月の定期演奏会まで開催中止または延期となっています(2020/04/15現在)。公益財団法人は利益をためておけない性質があるそうなので、経営への打撃は計り知れません。あまり考えたくありませんが、このままでは最悪の事態になるおそれもあります。今の状況が収束したら、私は愛するオケの演奏を今までと同じように聴きたいんです!地元オケにはそのままの形で存続してほしいので、国や自治体による保護を求めていくのは当然のこととして、私もいちファンとして個人で出来ることを少しずつでもやっていきたいと思います。そしてお一人でも多くのかたに札響を応援してほしいと願っています。同じ思いのかたは、我が町のオケを応援する一つのアイデアとして、以下目を通して頂けましたら幸いです。
本記事では金銭的なことをメインに書きますが、もちろん事情は人それぞれですから、支援する場合でもどうぞご自身の無理の無い範囲でお願いいたします。また、私は専門家でないため税関係の記述はざっくりです。詳しく知りたいかたはご自身でお調べください。
まずは「寄附」について。
- ◎個人でできる支援ですぐに団体の力になれる
- ◎確定申告で税控除を受けることができる
- ◎特典はコスパ良し
- △税還付を受けたい場合は確定申告が必要
- △金額によっては負担感がある
何と言っても寄付金がすぐに団体の力になるのは大きいです。確定申告をすれば寄付金の一部は税控除されます。
札響の場合、個人向けプランは現在のところ大きく「パトロネージュシステム(1口5万円)」と「札響応援プラン(1口1万円)」の2つ。札響応援プランにはA席チケット2枚(座席指定不可)が頂ける「聴いて支援」コースもあります。既に定期会員でマイシートを持っているかたや、遠方にお住まいで頻繁に来札できないかたなどは、シンプルに寄附のみのコースも選べます。そしてパトロネージュですが、実は公式サイトにもパンフレットにも書かれていない特典があります。今回私は1口だけ寄附したのですが、確定申告すれば実質3万円強の自己負担でこれだけの特典があるのはコストパフォーマンス的にも良いと感じましたし、もっと早くに始めればよかったとさえ思いました。ただし特典をおおっぴらにしていないのには理由があるので、詳しく知りたいかたは事務局にお問い合わせください。
そしてもっと小口でも応じて頂けるはずですので、そういった場合も「その他寄附等のお問い合わせ」から問い合わせてみてください。とはいえ、数百円から数千円単位でわざわざスタッフのお手を煩わせるのは気が引ける…とためらってしまう人もいるかもしれません。現在「インターネット決済」も検討中とのことですので、そうなると少額でも気軽に出来るようになるはず。
※2020/04/19 追記
一口1000円から任意の額で、寄附できるようになりました。クレジットカードでも振り込みでも可能です。
そして例えば各社のポイント移行する等、もっとさくっとライトな支援ができる仕組みもあると良いなと個人的には考えます。
※2020/05/11追記
北海道ガスのポイントを寄附する方法があります。以下ツイートを参照ください。
北海道ガス 会員向け情報サービス「TagTag」https://t.co/pmZyOodyLK
— にゃおん (@nyaon_c) 2020年5月10日
北ガスご利用のかたなら利用料金に応じてポイント加算されています。ここから無料会員登録すると保有ポイントがわかります。1P=1円で商品交換できて、なんと札響への寄附ができます!知らないうちにたまってるポイントです、ぜひ!
なお、国の制度として「チケットを払い戻さず『寄附』することにより、税優遇を受けられる制度が新設される」とのこと。こちらも通常の寄付と同様、税還付を受けたい場合は確定申告が必要です。関係省庁による資料は以下のリンク(※pdfファイルです)にあります。
https://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/sonota_oshirase/pdf/2020020601_05.pdf
そして「ふるさと納税」について。既に納税している住民票がある自治体(例:札幌市民が札幌市に)対しても「ふるさと納税」は可能です!上の寄附とも併用できます。
- ◎中長期的な団体の支援になる
- ◎使用目的を納税者が選べる
- ◎実質2000円の自己負担で納税の一部を支援に回せる
- ◎医療費控除など他に何も無ければ確定申告はしなくてOK(※ワンストップ特例)
- △税の先払いとなるため一時的にまとまった金額を立て替えることに
- △その自治体に住民票がある住民は「返礼品」はもらえない
- △札幌市の場合、全額が札響支援になるとは限らない(2020年04月現在)
先述した通り、公益財団法人は利益をためておけないそうなので、基金を自治体にプールしてもらえる点は大きなメリットだと思います。また、納税は必ずするものですから、使用目的を納税者が選べて、給与天引きで納めている税(改めて確認するとその額の大きさに驚きます)の一部を支援に回せるのであれば行う価値は十分にあるのでは?しかも実質自己負担額は2000円のみ。また、給与所得者で医療費控除や別の寄附など他に確定申告が必要なものがない人であれば、ワンストップ特例を使うと確定申告の手間が省けます。ただし、一時的にせよまとまった金額を立て替えることになりますから、高額寄附は比較的余裕がある人向きかも。なお、札幌市民が札幌市に「ふるさと納税」した場合は「返礼品」はもらえません。
札幌市が寄付金を募集している事業は以下のリンクにあります。
このうち札響支援につながるのは「文化芸術振興基金」になると思います。札響に全額行くわけではないにせよ、今のこの状況ですから割合を増やして頂くことを行政へ働きかけたいです。また文面を読む限りでは「Kitaraファーストコンサート」の資金にもなっているようなので、その意味での支援も大いにアリだと思います。しかしPMFには専用の枠があるのですから、札響も専用枠欲しいですよね!あと、札幌市外の人への「返礼品」に札響のチケットやCDがあるとなお良いです。
私は取り急ぎ、上のリンクにある「インターネット市政提案」フォームから意見を送りました。まずは札響を急ぎ支援し保護、そして「文化芸術振興基金」の札響の割合を増やしてほしいこと。今後「ふるさと納税」に札響の専用枠を設け、「返礼品」に札響のチケットやCDを用意してほしいこと。そんなことを書きました。早く実現しますように。
そして、個人的に一番大事な応援は「ファンであり続けること」だと思います。金銭面で個人ができることには限度があります。長期戦になることを覚悟しなければならない以上、どうしても国や自治体による保護あるいは体力のある企業や団体の支援が必要です。ここ最近「不要不急」という表現を何度も目にしました。確かに感染症拡大を食い止めなければならない今、演奏会は「不急」なのかもしれません。しかし「不要」ではないということを世の中に広く認識して頂くためには、一人でも多くのファンがいることが大事なのでは?もし地元オケを必要とする人がいなくなれば、悲しいですが保護する流れにはならないと思われます。演奏会がご無沙汰だと気持ちが離れてしまう人もいるかもしれませんが、ここはCDや過去のテレビ番組の録画等で録音に触れてモチベーション保ってほしいところです。
大丈夫、以下にご紹介する一連の動画を観たら、誰もがきっと札響サウンドのとりこになりますよ!オーケストラの生の演奏に触れられない今、札響奏者の皆様が You Tube で動画配信してくださっています。ありがとうございます!
www.sso.or.jp
主に吹奏楽部の皆さんが、長い休校期間中に自主練するのに役立つ動画です。札響のプロ奏者に指導頂けるなんて贅沢♪私はまったくの素人ですが、ふむふむと動画拝見して楽しませて頂いています。
オーケストラとは勝手が違うはずなのに、札響奏者の皆様は室内楽だってお手の物なんですね。どの演奏も最高です!私は新たな動画がアップされる度に、ツイッターで「全人類聴いてください!」と語彙力なしダイマをしてしまいます。本当に皆さん聴いてください!この素晴らしい演奏を聴かせてくださる札響奏者の皆様と、私は絶対にKitaraで再会したいです。
色々書きましたが、とにかく私はこれからも我が町のオケを聴いていきたいです。もちろんオーケストラに限った話ではなく、室内楽やオケのエキストラ等で演奏されるフリーランスの音楽家の皆様にだって音楽を続けていける環境があって然るべきと思っています。そのために自分で出来る支援は続けたいですし、公的な保護を求めていきたい意思もあります。しかし、音楽家に限らず、自粛要請により収入が激減してしまい、現在進行形で差し迫った危機にある多くのかた達への生活保障が先だとも認識しています。それすらも満足にできないこの国において、オーケストラはじめ音楽や芸術の保護なんて、言っていいのでしょうか…という不安も抱いているのです。もとより格差社会において、今回の感染症に関するもろもろが追い打ちをかけ、世の中にはさらに不安や怒りの負の感情が渦巻いています。そんな状況において、生きるのに直結しない「オーケストラや音楽家の保護」を声高に叫ぶことで、「上級国民」が贅沢を言っていると反感を買い、人々の更なる分断を進めてしまうかも…杞憂なら良いのですが。それでも、大切なものがこのまま消えていくのをただ指をくわえて見ていることしかできないのはつらすぎます。例えば三大Bを生んだドイツのように、文化の土壌も音楽の歴史も異なる国における音楽の手厚い保護を羨んでも始まりません。きっとかの国では音楽はライフラインのような「必需品」。日本では残念ながら「贅沢品」扱いになっています(私は音楽を贅沢品だとは思ってませんが)。言うまでも無く、今すぐ日本がドイツのように変わるのは無理な話です。そんな中で、一体どうすれば、我が町のオケを、音楽家の皆様を、クラシック音楽の演奏会が聴ける環境を、守っていけるのでしょうか?私の足りない脳みそではいくら考えても妙案は出てこないのです。どうか皆様、お知恵をお貸しください。お願いいたします。
最後までおつきあい頂きありがとうございました。
※この記事は「自由にしかし楽しく!クラシック音楽(https://nyaon-c-faf.hatenadiary.com/)」のブロガー・にゃおん(nyaon_c)が書いたものです。他サイトに全部または一部を転載されているのを見つけたかたは、お手数ですがお知らせ下さいませ。ツイッターID:@nyaon_c